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妊娠中、葉酸サプリを飲むと、将来、子供が小児喘息になるって本当?

いつの頃からか、葉酸サプリと調べると、それを妊娠中に服用すると、生まれてくる赤ちゃんが将来、小児喘息になるリスクが高まるみたいな話が、まことしやかに語られるようになりました。煙がないところには噂は立たないという言葉通り、この話は根拠があり、オーストラリアのアデレード大学の研究チームが書いた論文がその根拠となっています。しかし、この噂を広めている人の中に、英語の論文をきちんと読みこんでいる人は、どれだけいることでしょうか。若干の疑問が残るところです。

この論文が指摘していることは、妊娠初期における葉酸摂取は、二分脊椎といった神経管血管症の予防に有効で、その時期における服用は何ら胎児に影響を与えるものではないが、妊娠後期、すなわち妊娠16~30週目に入っても、妊婦が葉酸サプリを服用して、葉酸の過剰摂取を続けた場合、その妊婦から生まれた子供は、他の子供たちに比べ、約30%、小児喘息になる確率が高くなるという調査結果が出たということです。おそらく、指摘の内容が小児喘息というショッキングな内容であったため、話が広がっていく過程において、妊娠後期と過剰摂取した場合という2つのキーワードが抜け落ちてしまったのだと考えられます。

しかも、この研究は海外で行われたものです。日本が定めるお薬の用法用量の基準は、念には念を押した形で定められています。だから、日本国内で推奨される基準を超えていなけば、出産直前まで、ずっと葉酸サプリを飲んでいたとしても問題は全くありません。あくまで、外国の基準で過剰摂取をした場合、数字で言えば日本の基準の2.5倍近くを摂取し続けた場合、小児喘息になる確率が高くなったと言っているだけのことです。万が一、お子さんが成長して、小児喘息になられたとしても、それは別の要因によるものです。ご自分をお責めにならないようにと思います。
ここであげた葉酸サプリと小児喘息の一件もそうですが、まことしやかに語られる情報の中には、元となる情報を正しく伝えていないものもあります。妊娠中はただでさえ不安を感じやすい状態です。不安や疑問を感じたら、ネットで調べてみるのも良いですが、専門家に質問する習慣をつけたいものです。

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